思いつくままを綴る雑記帳

夢の中に物語あり Part2

昨日もまたある夢を見ました。
最近、よく眠るようになったせいかな・・・・

書き出しは、このぐらいで・・・本文を・・・

タイトルは「命狩る者、狩られる者」にしてみました。

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彼女は逃げていた。
体中に手傷を負いながらも、必死に敵の攻撃をかわしながら逃げていた。
彼女は、この荒れ果てた世界で、人の命を狩る者として育てられ、そのように生きて来た。

命令に背くことは、仲間から即座に狩られることを意味していた。
そして己も、かつて任務を放棄した仲間を、その手で狩ったこともあった。

そんな、彼女が仲間から必死に逃げていた。
そうなる事を承知の上で、彼女が選んだ道とは何か。


数ヶ月前、彼女は任務で敵国に入り込み、狩るべき相手を探していた。
いつもと変わらぬ簡単な任務のはずだった。
ただいつもと違っていたのは、相手が単なる平民であることだけだった。
金持ちや貴族が相手なら、潜入するのが難しいが平民なら警護もいないから楽な任務のつもりで受けたのだが、
今回は何故か勝手が違っていた。

相手の所在が中々掴めないのだ。
いや、元々本当にそんな相手がいるのだろうかと勘繰りたくなるほど、居所が掴めない。
情報を得るために、男と寝、いくつもの隠れていそうな場所を当たった。
そんな中、一人の男と寝床を共にした時、その男に何かを感じた。

なんて悲しい目をしているのか、彼女の心でさえも飲み込みそうなぐらい悲しい目をしていた。

この人も私と同じような境遇に生きているのだろうと、彼女は感じた。
いや、私よりも遥かに重い過去を引きずって生きているのだろうと、彼女は男に抱かれながら男のことを想った。
任務中にしかも、一番無防備な時に相手の過去を考えるなど、考えられない行為だった。

任務のために、相手に身を任せる事に慣れていたとはいえ、いつもならば心を閉じ、ひたすら時の過ぎるのを待ったものだ。
しかし、この時はこの男の精を受けたいとさえ感じていた。

彼女にしてみれば、自分自身を抱きしめているように感じていたのかもしれない。
しかし事を終え、必要な情報を得るといつものように、男を始末していた。

いつもの行為、いつもの任務。
その後も情報収集を重ね、相手の居所を突き止めた時、相手は既に殺されていた。
別の大国で大きな戦が何年も続いていたが、その国で別の狩る者に殺されたらしい。
相手も同じ、命を狩る者だった様だ。

任務を終え、長に報告をした後いつもならば、任務で男と寝た時には子を孕まぬ様に身を清めるのが通例であった。
しかし、今回はあの時のあの目を思い出し、身を清めなかった。
この荒れ果てた世界に、悲しい目をした者などいくらでもいる。
でもあの目だけは、彼女の心から離れることはなかった。
あんな目をした男、しかも女の手で一瞬にして狩られるような男の精など、なんともないと思ったのかもしれない。

それから数ヶ月後、こうして彼女は仲間の手から逃げ続けていた。
彼女には目指していた場所があった。

数ある大国が攻め込まぬ場所、太古より人間の侵入を拒み続けている場所。
「まどろみの国」である。

国と呼べるのかはわからない。
誰が統べているのかすら語られていない場所。
大国をも飲み込むほどの広大な領土。
そこには太古より延々と育まれ続けてきた命達がいるという。
その者達が国を育み、守ってきたのだという。

彼女はかつて、その地の近くまで敵に追い込まれ、命を落としそうになったことがあった。
切り立った崖の上に追い込まれ、後は身を投じるしかないと思われるほど追い込まれていた。
その時、背後から一陣の疾風が襲った。

疾風が過ぎ去った後には、敵の死体だけが転がっていた。
彼女は生き残ることが出来た安堵感とそれまでの極度の緊張が途切れたことによって、その場で気を失った。

彼女は頬を流れる涼しい風に起こされた。
周りを見渡すと、敵の死体が転がっていた。
やはり、あの時の疾風に助けられたのだと彼女は思った。

陽の昇る暖かさを感じ、陽の昇る方に目を凝らすと「まどろみの国」が背後に広がっていた。
あの時の得体の知れない風は、大挙して来る人間を排除するために「まどろみの国」を守る何かが起こしたものだったのだろうか。

彼女はその身に、その者に対する恐怖を感じながらも、自分の命を助けてくれたことに感謝した。
そして、朝日に染まった「まどろみの国」の美しさに見入っていた。

自分の命を守ってくれたもの、命を永らえさせてくれたものに対する尊敬と敬愛を感じながら、彼女は何時間もその場で眺めていた。


そんな記憶に導かれる様に、あの場所へ、あの国へ彼女は必死に逃げていた。
もしかしたら、また助けてくれるかもしれない。
この命を救ってくれるかもしれないという想いで、彼女は必死に逃げ続けていた。


彼女には、二重に追っ手がかけられていた。
国に背いた為、自国の追っ手に追われ、彼女の力量を知るものによって別の命を狩る者も送られていた。

かなりの手傷を負いながらも追っ手を振り切ってきたが、最後にかなりの強敵が待っていた。
大国が喉から手が出るほど欲しがるほどの相手。
誰もその姿を見たものがいない、見たものは全て殺されてきたから誰も彼のことを知らない。
そんな敵が、今、私を狙っている。

この敵を倒さなければ、自分に明日は来ない。
もう少しで、あの時の場所だというのに、目の前には誰もが恐れる敵が立ちふさがっている。

彼女は命を繋ぐ為に、その敵に挑む覚悟を決めた。
命を狩る者同士の戦い、殴り合いの喧嘩とはわけが違う。
相手を落としいれ、隙を狙って致命傷を与える。

身を隠し、相手の居所を探りあいながら戦う。
しかし、彼女は何故か相手の挙動におかしな点があることに気づいていた。

ずっと相手の攻撃が何故か急所を外れるのである。
噂で聞いていた話では、一度も急所を外したことがないはずであった。

そのおかげで、何度か彼女は命拾いをしていた。
敵もその事が腑に落ちないといった感じである。

そんな攻防を続けながらも彼女はあの場所に近づいていた。
後何度か攻撃を凌げば、あの場所に辿り着けるだろう。

恐らく相手も「まどろみの国」が近いことに気づいているはずである。
名の知れた狩る者ならば、近寄らない場所である。

ここで仕留めなければ、逃がしてしまうことは承知のはずである。
そんな時、最後に仕掛けるのはやはり肉弾戦であろう。
命を狩る者が人前に姿を晒して戦うのである。
まさに最後の手段である。

その時は突然に来た。
しかも、目を疑うような形で訪れた。

あの誰もが恐れる命を狩る者が、素顔をさらけ出して笑顔で立っている。
笑顔そのものは、こちらに動きを読ませないためのカモフラージュであろう。

しかし、彼女はその事よりも彼の顔を見て愕然とした。
彼女の脳裏を離れることのなかったあの目。
自分が一瞬で命を絶ったはずの相手が目の前にいた。

彼女は彼との距離を縮めながら、自らも顔を晒した。
その時、常人では気づかぬ程度ではあるが彼の顔が僅かに変化した。

彼女 「私のことを覚えているようですね。」
彼 「ふふ、覚えていますよ。私の命を奪った人ですから。」

彼女 「奪ったつもりでした。あなたの顔を見る時までは、そう信じていました。」
彼 「それは光栄だなぁ。貴方ほどの人を騙せていたとは。」

彼女 「しかし、戦いの腕は噂ほどではないようですね。」
彼 「ああ、その事ですか。その事なら、私の方こそ貴方に尋ねたいと思っていた。」
彼 「しかし、貴方を目の前にしてその理由がわかりました。」
彼 「貴方、身篭っていますね。」
彼女 「どうして、それが。」
彼 「私には、命が見えるんです。」
彼 「例え、暗闇の中でもね。」
彼 「先程から、攻撃が外れるのはその体に宿している命の分、見える範囲が異なっていたのでしょう。」
彼 「産まれる前から親思いのいいお子さんだ。」

彼女 「貴方の背後には、まどろみの国が広がっています。」
彼女 「ここで、見逃してはくれませんか。」

彼 「貴方も理解しているはずだ。素顔を晒したわけを。」
彼女 「貴方だと分かったから、私も素顔を晒しました。」
彼女 「貴方が、この子の父親だから。」

彼 「あははははは。そんな話が信じられますか。」
彼 「殺した相手の子をそのまま身篭るなんて考えられない。」
彼 「ましてや、我々は命を狩る者。任務の後の始末をしないはずがない。」
彼 「しかもあの時、貴方には躊躇いの感情など微塵もなかったはず。」

彼 「まぁ、いい。これで終わりにしましょう。私もこの場所からは早く立ち去りたいですから。」
彼女 「やはり、分かってもらえないのですか。」
彼女 「貴方は、私が狩ります。この子の命を繋ぐために。」

彼 「原因が分かった以上。私が外すことはもうない。」


決着は一瞬だった。
彼の言うことに間違いはなかった。
彼の攻撃は彼女の急所を確実に貫いていた。

その時、「まどろみの国」の方から、あの風がまた吹いた。

彼 「うっ。なんだ.....、これ...は。」
彼の体は半分無くなっていた。

彼女 「あ...ありが...とう。助け...て...くれ...て。」
彼女 「こ....この..子を.....お..願い。」
そう言うと、彼女は彼の心臓に最後の一太刀を突き刺して、息絶えた。

彼は彼女の一太刀で絶命していた。

では、彼女の最後の一言は誰に向けられていたのだろう。








その時、また「まどろみの国」から一陣の突風が吹いた。

その風が去った後には、彼の無残な死骸だけが転がっていた。

風は彼女に告げた。

「あなたの最後の願いを聞き入れよう。」
「あなたは死ぬ間際に、私の目を見ていましたね。」
「命尽きるその間際に、笑顔で貴方は私に乞い願いました。」
「この命を守って、繋いでくださいと。」
「それは私の願いです。」
「その想いを身に宿した貴方の子の子孫は、いずれこの国に住む者と人間達とを繋ぐ架け橋となるでしょう。」
「貴方の肉体は滅びましたが、私たちの国で母の木として私たちと共にその子の成長を見守りなさい。」

そう言うと、風はまどろみの国中に吹き渡りました。
まるで、新たな命の誕生を歓迎するかのように。

これは、まどろみの国に最初の人間を誕生させた母の逸話である。

その子孫は、いずれかの時代にこの世界を統べる王になるであろう。
母の木が見守り続ける限り、その国は栄え続ける。


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以上です。
最後の所を風としていますが、夢の中では光り輝くある生き物のような姿をしていました。
形容し難いので文章では風としてあります。

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